雨音日記 清水寺詣り

今日は本当は夜に、清水寺紅葉狩りの夜間参拝に行く予定であった。

 

天気予報は、京都は夜から明日にかけて雨とのこと。

 

雨の清水も、ライトアップされているのだから、それはそれで綺麗だろうし、なにより参拝者が少なく穴なのではないかともくろんだ次第。

 

近くに住んでいる者の特権を生かそうと、大阪在住2年目の関東人は考えたワケ。

 

しかし、当日になると色々話したいアホな娘に昼ごろからスタートダッシュをくじかれて、テスト勉強に一人で打ち込めない状況を聞いたりして心が少しブルーに。

 

そしてほか、諸事情の為(いつか書く)今日は行くのを断念した。

 

清水さまはすごく好きな場所で、行った回数はまだ少ないが、これからも通わせていただきたいお寺である。

だから、すごく残念に心のどこかで感じている一面があった。

 

昨晩の夜まで、私の頭の中はJR東海のテーマソングが鳴りっぱなしで。

 

「あ~ぁ・・・」と小さく思いながら、でもいろいろ仕方がないので、とりあえずお風呂に入ることにした。

 

お風呂にはいり、防水ラジオのスイッチをいれるとちょうどNHKラジオの古典購読が始まったところだ。

 

テーマは宇治拾遺物語

 

面白く湯船につかりながら聴いていた。

 

久しぶりに聴いて、面白かった。129白河法皇、北面受領の下りのまねの事などは、他人事ではない。

 

そして、「130 清水寺 御帳賜る女の事」が語り始められた。

 

世を憂いた、しかし浅はかな信仰心の女と、その心を知った上でそれでも何度も救いを下さる有難い慈悲の観音様、そしてその霊剣あらたかななご利益に気づき生きていく女のお話。

 

この話は、実は私は初めて聴くお話で、とても興味深く聴いていたのだが、聴きながらふと思った。

 

今日は清水寺にお参りに行けなかったけど、こうしてこの清水寺と女の信仰心についての話を聴く機会に恵まれたのは偶然ではないのではなく、清水寺の観音様のお導きではなかろうかと。

 

神様や、仏様は本当にその存在だけで大きい。

 

普段、信仰心のあまりないこの一介のおばさんにさえ、こんな気持ちにさせてしまうのである。

 

ありがたく、自分の思いつきを信じることにした。

 

そして、今日は清水寺に直接いけなかったけど、清水寺に参拝させて頂いたのに準ずるくらい宇治拾遺物語の語りを聴いて、仏様の存在を考える時間をとった。

 

お風呂場で。はだかんぼうで。

 

お湯に疲れて、結果、こうべを垂れて聴いたりしていて。

 

日本は凄い国。

 

どこにでも、神様と仏様は存在する。

 

ちな、語りの加賀美幸子さん、解説は伊東玉美(白百合女子大学 文学部教授)さんのお話、素敵でした。声も素晴らしく発音も美しかった。

 

また聴きたいです。

 

以上。